建学の精神
1967年(昭和42)に奈良側より生駒山を眺めることのできる美しい田原の里に「阪奈サナトリウム」を開設、1978年(昭和53)には、生駒市内に「阪奈中央病院」を開設しました。病院にとって、またこれからの社会にとって看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士の育成は重要な責務であると考え、「栗岡学園」は病院周辺地に看護学校・リハビリテーション専門学校を開設するに至りました。卒業した多くの看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士はそれぞれの医療機関で活躍をしてくれています。
教育施設の充実が“教育”にとって大切なのは当然のことです。しかしそれだけで優れた医療従事者は育ちません。専門的な知識と技術を習得し、人に愛される人格形成ができること。これこそが「栗岡学園」の建学の精神なのです。
そのためには、教員の質を絶えず向上させ、学生の教育内容の充実と向上に努めていかねばなりません。「栗岡学園」の教職員は全員が一丸となり、学生の教育のために全力投球しています。
42年前、田原の里にやってきた時、生駒山を眺めることのできる美しい風光明媚な最高の自然環境の中に医療機関をつくることは、どんなに素晴らしいことかと思いました。その後、都市開発と共に交通事情も大幅に改善されました。「栗岡学園」のそれぞれの学舎と関連グループの医療施設は、“学び”のための最高の環境の中にあります。
今後とも「栗岡学園」は社会的ニーズに応え得る立派な卒業生を送り出すことにより、社会貢献に尽くしてまいります。より多くの方々のご支援・ご協力を頂きたく思っております。
学校法人栗岡学園 理事長 栗岡隆顕
学校長挨拶
本校は看護課程(全日・3年制)と准看護課程(昼間・2年制)の両課程を有する数少ない看護専門学校であります。
今日、看護学は人間を対象とする科学のうちで、最も重要な部門の一つであります。幅広い視点からダイナミックに人間と取り組み、病める人の病状の改善および治癒について専門的な知識および技術を身に付けて、優しく指導していくことが何より必要であります。また、患者様のニーズを理解し、温かい目で見守る優しい看護師となるための教育を目的としております。
現在、世界一の長寿国を誇るわが国に医療面でも看護師の人手不足が生じており、看護を学ぶ若い皆さんへの期待は大きいのでございます。看護の知識を身に付けて社会から必要とされ、尊敬され、信頼される専門職業人として、多くの事を学んでください。
本校は自然環境に恵まれ、交通の便も良い場所にあり、ハード面も充実しており、楽しい学生生活が送れることと思います。教職員一同が深い理解と愛情をもって、よりよき教育を果たせるよう努力しております。
学校長 陰山克
(日本内科学会認定内科専門医)
副校長挨拶
2020年、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、日本でも緊急事態宣言が発令されるなど、国民生活に大きな影響を及ぼしました。未だに世界中が大きな影響を受け続けるなか、人々の健康に貢献する看護師の重要性が、これまで以上に注目されています。
本校でも、入学式を縮小し、講義や臨地実習の変更を余儀なくされ、不安が募りました。学生の活動の多くは、自律的な学習にならざるを得ませんでした。ですが、自己管理を徹底して困難を乗り越えた経験は、他の世代にない大きな強みです。制約の多い学習環境を経験して臨床に出る学生には、相談やフィードバックを得る相手を自ら求めていく力が培われていることと期待します。さらに、社会の変化に対応し、国民の医療看護のニーズに応えられるよう、学び続けていただきたいと思います。
2022年4月、看護学科・准看護科ともに、指定規則等改定に伴うカリキュラムの改正を行いました。看護とは、対象である生活を営んでいる人々に関心を寄せ、苦痛や苦悩に気づき、尊厳を守り、その人らしい生き方を支えること。医療の高度化により、看護師には高い知識と技術が求められていますが、本校では「生命の尊厳と個人の尊敬を基盤に、誠実で感受性豊かな看護実践者を育成する」という教育理念のもと、心のこもった看護の提供を大切にしていきたいと思います。
戦後、日本の看護教育のあり方は質を第一に考えること、量より質の向上を強化してきました。そして、現在の日本の医療は、入院医療から在宅医療へと舵を切り、地域包括ケアシステムが推進されています。医療と生活の両面から、その人らしい暮らしを支える看護師への期待が、ますます高まっています。
本校は奈良県で唯一の准看護科を有しています。超高齢化社会を迎え、病院だけでなく様々な場所で活動する看護師が求められ、また地域や老人施設などでは准看護師の活躍も期待されています。
今後も、看護師、准看護師としての自覚と責任を持ち、社会に貢献できる有能な人材を育成すること、そして、看護に興味・関心を持ち続け、更なるステップアップを図れる環境づくりが栗岡学園の使命であると考え、看護教育に邁進していく所存です。
副校長
青木 千鶴香