准看護師は看護や診療のサポートを行う職業として、病院に欠かせない役割を担っています。
患者さんの支援が行える准看護師は需要が高く、現在も多くの職場で求められているのです。
そんな准看護師ですが、「看護師と何が違うの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。
そこでこちらでは、准看護師の概要と、看護師との違いについて解説します。
目次
- 准看護師とは
- 准看護師と看護師の違い
1.仕事内容は基本的に変わらない
2.准看護師に指示を出し、自分の判断で行動できるのが看護師
3.看護師は管理職への昇進が可能 - 准看護師から正看護師になるには
1.准看護師から正看護師になるメリットは?
2.准看護師として働きながらでも看護師になれる - まとめ
准看護師とは
准看護師とは、病院やクリニックで診療補助を行う医療従事者です。
介護施設などでサポートを行うこともでき、その活躍の幅は非常に広くなっています。
准看護師になるには都道府県知事が発行する免許を取得し、准看護師の就職募集に応募することが必要です。
免許を取得するための試験に挑戦するには、准看護師の養成学校に進学し、2年間必要な知識・技術を身につけなければなりません。
准看護師の養成学校には大学や専門学校などの種類があり、専門学校の方が大学よりも早く卒業できるので、早く仕事に就きたい場合におすすめです。
准看護師と看護師の違い
准看護師と看護師は、いくつかの違いを持つ職業です。
看護師でしかできないことや、准看護師でもできることが明確になっているので、事前に確認しておきましょう。
<仕事内容は基本的に変わらない>
准看護師と看護師は、基本的に仕事内容そのものは変わりません。
手術の補助やカルテ入力、患者さんの食事や入浴補助などが、准看護師および看護師の仕事です。
日常の業務においては、准看護師も看護師も同様の業務範囲内で働くことになるでしょう。
<准看護師に指示を出し、自分の判断で行動できるのが看護師>
准看護師と看護師はほとんど同じ業務内容となっていますが、看護師でしかできない業務範囲もあります。
例えば看護師であれば自分の判断で看護業務を行うことができるため、臨機応変に看護を行うことが可能です。
急変した患者さんへの対処なども自分の判断でケアできるので、非常に重要な役職になるでしょう。
また、看護師は准看護師に対して、必要に応じて指示を出すことができます。
看護計画の立案も行えるため、業務効率化を進めるための柱として職場を支えることができるでしょう。
准看護師は自己判断による業務や、ほかの看護師への指示などはできません。
あくまで看護師や医師の判断を聞き、それに合わせて業務を遂行することが求められます。
何か特別なことが起きた場合には、自分で判断するのではなく、まず看護師や医師に状況を伝えて、指示を受けてから処置にあたる必要があるのです。
そのため看護師と比較して、准看護師の仕事は自由度が低く感じられるかもしれません。
<看護師は管理職への昇進が可能>
看護師は、将来的に管理職への昇進が可能です。
管理職として職場全体を支援したり、より効率的な看護計画の立案などが行えるようになります。看護師としてのキャリアアップの一つが、この管理職への昇進となっているのです。
准看護師は管理職になることができないため、勤続年数が増えても現場での仕事が主になります。
看護師から指示を受けなければ動けない状況も変わらないため、長く働くほどに年下の看護師から業務指示を受けなければならないケースも増えるでしょう。
将来的なキャリアプランの違いも、准看護師と看護師を隔てる壁となっています。
准看護師から正看護師になるには
准看護師と看護師には様々な違いがあるため、「准看護師から看護師になりたい」と考える方は多いです。
准看護師から正看護師になるには、看護師の養成施設で2年課程を学び、看護師の資格試験で合格する必要があります。中学卒業後に衛生看護科のある高等学校や准看護師養成学校を経て准看護師となった場合には、3年以上の実務経験が必要です。
定時制の学校で看護師になるための準備をすることも可能ですが、その場合には3年間必要課程を学ぶことが求められます。
また、通信課程で准看護師から正看護師になることもできますが、その場合には2年の修学と准看護師として7年の経験が必要です。
参考:https://solasto-kcareer.com/media/77990/
<准看護師から正看護師になるメリットは?>
准看護師から正看護師になることで、先に紹介した業務上の差がなくなるというメリットがあります。
看護師になれば准看護師に指示を出したり、自分の判断で患者さんのケアを行うことが可能です。
単純に准看護師から看護師への流れはキャリアアップになるので、看護系の仕事を今後も続けていく場合には看護師の資格取得を改めて真剣に考えてみることがおすすめです。
<准看護師として働きながらでも看護師になれる>
看護師の専門学校では、准看護師として働きながら看護師になることも可能です。
仕事のスケジュールを考慮した上で調整を行ってくれる学校も多いので、努力次第で准看護師の経験を積みつつ看護師の勉強ができるでしょう。
今からでも准看護師から看護師になることは決して難しくはないので、専門学校のカリキュラムや授業スケジュールの詳細を確認してみることがおすすめです。
まとめ
准看護師と看護師は、患者さんをケアするという役割を持ちつつ、細かな点で違いを持つ職業です。
仕事内容は基本的に同じですが、准看護師ではできないことも多いので、この機会に看護師になることを真剣に考えてみてはいかがでしょうか。
准看護師としてのキャリアがある分、勉強や実習はほかの人よりもスムーズに進められるので、看護師としてのスキルを効率良く習得していけるでしょう。