看護師になるには、国家試験に合格しなければなりません。
そもそも、国家試験って?合格率はどれくらい?今回は、看護師国家試験の概要、試験までのスケジュールや試験対策、合格率などを紹介します。
目次
看護師国家試験の概要
看護師国家試験は、昭和23年に制定された保健師助産師看護師法第18条に基づいて、厚生労働省が定めた国家資格です。業務独占資格(資格を保有する者しかその業務に就くことができない)で、免許は厚生労働大臣が交付します。
看護師養成課程の修了者(見込みを含む)を対象とし、看護師になるための最低限の知識や技術をしっかり身につけているか、「現場の即戦力となるか」を、試験によって確認します。
実施する内容・試験科目・合格基準
看護師国家試験は、毎年2月中旬に実施され、3月に合格発表が行われます。毎年、詳しい日程は厚生労働省から発表されます。
出題数は240問、内容は必修問題・一般問題・状況設定問題の3つに分けられます。
出題範囲は「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」「健康支援と社会保障制度」「基礎看護学」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」「精神看護学」「在宅看護論」「看護の統合と実践」の11科目。
厚生労働省が定める基準を満たせば合格となります。
必修問題 | 50問 1点/問 | 正解率80%以上 |
一般問題 | 130問1点/問 | |
状況設定問題 | 60問 2点/問 | 毎年変動(近年の正答率60〜70%) |
合格率
気になる看護師国家試験の合格率、過去3年間のデータがこちらです(厚生労働省発表)。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
第113回 | 63,301人 | 55,557人 | 87.80% |
うち新卒者 | 57,860人 | 53,903人 | 93.20% |
第112回 | 64,051人 | 58,152人 | 90.80% |
うち新卒者 | 58,911人 | 56,276人 | 95.50% |
第111回 | 65,025人 | 59,344人 | 91.30% |
うち新卒者 | 59,148人 | 57,057人 | 96.50% |
出典:厚生労働省
全体(既卒者を含む)の合格率は、過去3年間で90%前後を推移。新卒者のみの合格率は90%以上。このように、看護師国家試験の合格率は非常に高いものです。
スケジュールと試験対策
看護学生は、ふだんの勉強や実習、就職活動と並行して、国家試験の対策もしなければなりません。合格に向けて、いつまでに何を終わらせるかなどスケジュールや目標を立てることが大切です。
まとめ
今回は、看護師国家試験の概要、合格率や試験対策について紹介しました。
看護学生は想像以上の忙しさ。90%前後という高い合格率の試験ですが、油断せずしっかりと対策することが重要です。
入学が決まった方も、先の話ではありません。いまから考え始めましょう。