看護師になるには、大学や専門学校に通って卒業し、国家資格の受験資格を得る必要があります。
専門の看護師資格を取得した後、病院などに就職することで、看護師として働くことが可能となるのです。
看護師になる際に気になるのが、平均年収です。
どれくらいの年収がもらえるのか、将来的な昇給はあり得るのかといったことは、事前に確認しておくべきでしょう。こちらでは看護師の平均年収と、専門学校と大学の卒業で年収や出世に差が出るのかといった点を解説します。
目次
- 看護師になるには
- 看護師の平均年収は?
1.看護師大学卒と専門学校卒で年収には多少の差が出る - 看護師の年収は施設規模や就職先によっても変化する
1.夜勤の有無も年収に影響する - 看護師は出世によって年収が上がる?
- 看護師が年収アップを考えるときのポイント
- まとめ
看護師になるには
看護師になるには、文部科学大臣か厚生労働大臣が指定する看護養成学校を卒業し、国家資格である看護師資格の受験資格を得る必要があります。
看護養成学校には大学や専門学校などの種類があり、必要な授業を履修して卒業することで看護師資格を取得する準備ができるのです。
看護師学校の卒業と国家資格の取得が、看護師になるために必須の条件になるでしょう。
看護師の平均年収は?
看護師の平均年収は、厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」を参考にすると、約492万円となっています。(平均年齢は約41歳)
基本給は約20〜25万円程度となり、そこに夜勤手当や残業代、ボーナスなどが加算されて年収となります。
ちなみに、准看護師の平均年収は約413万円となっています。(平均年齢約50歳) 看護師と准看護師は同領域で仕事をする職業ですが、国家資格を取得している年収面では看護師の方が高くなる傾向にあるようです。
参考:https://www.kango-roo.com/work/306/
<看護師大学卒と専門学校卒で年収には多少の差が出る>
看護師になるために看護師大学と専門学校のどちらを卒業しているのかで、年収に多少の差が出る場合があります。
一般的には看護師大学を卒業している方が、給与が若干高くなることが多いです。
大学で学んだ一般教養やマネジメント系の授業が評価されると、給与に反映されるケースがあります。
一方で、看護師の専門学校を卒業した人は、豊富な実践経験を積んでいることが多いため、即戦力として期待されやすいです。
最短3年で卒業できることから看護師としてすぐ働くことができるため、実際の現場で役立つスキルを養いやすいのも専門学校卒の魅力となっています。就職後に自身の能力が認められれば、年収に反映されることも考えらえるでしょう。
看護師の年収は施設規模や就職先によっても変化する
看護師の年収は、勤務する施設規模や就職先によっても変化します。職員数が1,000人を超えるような大手施設への就職の場合には、年収は平均値よりも高くなる可能性があるでしょう。
また看護師が常に人手不足になるような職場の場合、年収面も好条件となるケースが多いです。
年収の高さを重視して看護師に就職するのなら、施設規模の大きな病院や介護施設をチェックしてみましょう。
<夜勤の有無も年収に影響する>
看護師の年収は、夜勤の有無によっても変動します。
夜勤が多ければその分給与に手当がつくため、毎月もらえるお金は増えることになるでしょう。
同様に残業が多い場合も、残業手当がプラスされるため結果的に看護師の年収は増えます。
就職先が夜勤・残業の頻度がどれくらいなのかを確認して、年収を想定するといいでしょう。
一方で、夜勤や残業が多くなれば、その分ワークライフバランスを取ることが難しくなります。 プライベートの時間を上手く取れなかったり、不規則な労働時間に疲弊して体調を崩してしまったりといったリスクも考えられるでしょう。
看護師は出世によって年収が上がる?
看護師は、勤続年数を重ねることで管理職に出世することがあります。
管理職の数は限られているため、全員が出世できるわけではありません。
それでも管理職を目指すことは、年収を高める一つの手段になるため、積極的に意識していくことがおすすめです。
看護師の出世に関しては、看護師大学の方を優先するケースがあります。
必ずしも専門学校卒が出世しづらいというわけではありませんが、施設規模が大きく普段の仕事ぶりをきちんと把握できない場合、「大卒」という肩書きだけで評価されてしまう可能性があるのです。
そのため認定看護師や専門看護師など専門資格を新たに取得するなど、別の方向で出世への意欲をアピールすることも考えられます。
看護師が年収アップを考えるときのポイント
看護師が年収アップを考えるのなら、以下のようなパターンがあります。
・基本給が高い職場に転職する
・管理職など役職への出世を前提に転職する
・専門資格を取得して手当を受け取る
・夜勤や残業を増やす
さまざまな方法が考えられるため、自分に合った方法を探してみるといいでしょう。
看護師としてキャリアを積んでいけば、今の職場や転職先で条件を交渉することもできます。
大企業などは規定があるため交渉は難しいかもしれませんが、個人で経営している施設などはキャリアをアピールすることが可能な場合もあるのです。
年収アップはすぐに実現できるものではないため、長い目でみて少しずつ看護師としての誇れるキャリアを構築することを意識してみましょう。
まとめ
看護師の平均年収は、今後もその需要の高さからアップしていくことも予想されます。
この機会に大学と専門学校の卒業者で年収や出世は変わるのか、年収アップを目指すにはどうすればいいのかを確認し、人生計画を具体的に考えてみましょう。